特集上映:没後10年、今 敏監督を偲ぶ
『パプリカ』
今 敏監督が46歳の若さで逝去されてから、今年で10年。毎年日本各地で作品が上映され、今年のアニー賞(アメリカ)では生涯功労賞を受賞するなど、没後もなおその影響の広がりはとどまることを知りません。映画祭では、北海道出身である今 敏監督の功績を称え、4つの長編映画『パーフェクト ブルー』、『千年女優』、『東京ゴッドファーザーズ』、『パプリカ』を期間中毎日1作品ずつ上映。改めて「今 敏のアニメーション表現」を振り返ります。
ストーリー
精神医療総合研究所の研究員・千葉敦子は、人間の意識をモニター出来るサイコセラピー機器の開発に携わる一方で、別の顔を持っていた。それは他人の夢に入り込み、そのトラウマを取り除くことで精神疾患を治癒する、夢探偵「パプリカ」である。ある日、敦子の同僚・時田の開発したモバイル型の最新モデル”DCミニ”三機が盗まれ、研究所のメンバーが覚醒中に意識を侵される奇怪な事件が起こり始める。彼女は所長や時田らと共に、事件の捜査に乗り出すのだが…。原作は、現実と夢が交錯する幻想的な世界が広がる筒井康隆のSF小説。筒井作品のファンでもある今 敏監督が、緻密で豪華な映像美とトリッキーな場面転換で、難しいとされてきた本作の映像化を現実のものとした。
作品情報
監督:今 敏
2006年/日本/90分/Blu-ray/日本語音声
© 2006 MADHOUSE / SONY PICTURES ENTERTAINMENT (JAPAN) INC.